人生の達人になるために。

[著者よりのメッセージ]ソニー株式会社で、40年以上の人生を研究・開発に捧げてきた私は、あるとき、大成功したプロジェクトには共通した「ある不思議な力」が働いていることに気付きました。集団がひとつの目標に向かって一心に突き進んだとき、突然、その目標を実現させるような出来事が次々と起こりだすのです。それは、目に見えない大きな「幸運の流れ」にチーム全員が乗っているような現象でした。
 もしかするとこの大きな流れに乗ることができる「運命の法則」のようなものがあるのではないか?
 そう考えた私は、その後、自分の身の回りに起きることをつぶさに観察して多くの「運命の法則」を見つけ出すことができました。
 今回、ひとりでもたくさんの方にその法則を知っていただきたく、一冊の本にまとめました。本書が、読んでいただいた方にとって、よりよい人生を送るためのヒントとなれば望外の喜びです。
これまた、あっという間に読み終えた本。文字数とかページ数とか関係なく、自分が今、直面している環境や状況に一番近い内容が書かれた本は、自分だけでなく誰でもあっという間に読み終えるんやろうな。たぶん。
 この著者の天外伺郎(本名:土井利忠)氏は、「CD」「AIBO」などの開発者で、自らの成功の体験から「幸運は自ら招き寄せることができる」と言っている。
 この中には「共時性」「燃える集団」「内発的報酬と外発的報酬」「フロー」「大河の流れ」という大きなキーワードが出てくる。そして、それらを散りばめ、幸運の女神と付き合うための15章が書かれている。
 なかでも共感したのは、内発的報酬の大切さ。自分への報酬には二つあるらしい。一つは、お金や名誉、地位などの外部から与えられる「外発的報酬」。もう一つは。「自分の心の底からの喜びや楽しみの追求」を意味する「内発的報酬」。
 この、「内発的報酬」を大切にすることによって、物事が自然とうまく運ぶような出来事が関連付けられて起こるという「共時性」が、次々と情報や実体験という形で表れ、「フロー」というエゴや憎しみ、妬みから開放された喜びや楽しみの根っこを呼び起こす。そして、その状態になった共通目的を持った人間同士の集団を「燃える集団」と言う。この集団になれば怖いものはないらしい、次々と「共時性」が体験でき、大きな問題に直面しても、必ず解決の糸口が表れるらしい。
 いろいろな悩み事も、それが「本当に自分の喜びになるのか?」を考えて、答えを出せば必ず解決する。それができんくて、だらだら悩み続けるのは、自分が不幸だけでなく、周りの人も不幸にしてしまう。そう思った。

AIBO
http://www.jp.aibo.com/
復活の日 ロボット犬にかける」
http://www.nhk.or.jp/projectx/122/